ハバロフスクの数少ない情報源となる本を紹介します
ハバロフスクは極東ロシアにある美しい町ですが、残念ながら、まだ多くの日本人には知られていません。情報も少なく、現地の話題を日本語で紹介しているのは、本ニュースサイトかYouTubeチャンネルくらいしかないようです。
とはいえ、ハバロフスクのことが書かれた本はいくつかあるので、紹介しましょう。
まず、ダイヤモンド・ビッグ社が発行している旅行ガイド『地球の歩き方 Plat 17 ウラジオストク/ハバロフスク』です。
この本は、「72時間(の滞在)を目一杯楽しむ」ことをテーマにしたPlat(ぷらっと)シリーズの1冊で、軽くて持ちやすいコンパクト版でありながら、中身はなかなか濃いです。ハバロフスクのいまの姿はほとんど知られていないのですから、これを頼りに旅するしかないでしょう。
ハバロフスクのページでは、アールヌーヴォー建築がたくさんある「ハバロフスクの建築を見て歩く」、犬ぞりやサーカス、アイスホッケー観戦、ロシア風サウナのバーニャなど、ハバロフスクならではのエンタメ体験が紹介されています。
さらに、ハバロフスク市内をいくつかのエリアに分けて、観光スポットやレストラン、ショップ、おすすめホテルなどを紹介しています。ハバロフスクに行くなら、この本を手離せないはずです。
『地球の歩き方 Plat 17 ウラジオストク/ハバロフスク』
地球の歩き方編集室(1300円+税)2020年4月刊
そして、同じくダイヤモンド・ビッグ社「地球の歩き方」シリーズの「極東ロシア シベリア サハリン編」があります。この本は、ロシアを東西ふたつに分けて東側エリアに広がるシベリアや極東ロシア、サハリンをカバーしていますが、ハバロフスクのページも充実しています。
グラビアでは、アムール川沿いの風光明媚な光景や現地で流行しているエンターテインメントレストラン、ロシアグルメやおみやげガイドもあります。
『地球の歩き方 ガイドブック A32 極東ロシア シベリア サハリン 2019年~2020年版』
地球の歩き方編集室(1,800円+税)2019年3月刊
ハバロフスクの歴史に興味がある人におすすめなのが、郵便学者の内藤陽介さんが書いた『切手紀行シリーズ4 ハバロフスク』(彩流社)です。
郵便学者というのは、切手などの郵便資料から国や地域のあり方を読み解く学問で、筆者は自ら入手したソ連時代から現在に至るロシアの切手や絵はがきを頼りに、実際のハバロフスクを訪ね、歴史的なスポットを中心に解説しています。
この本の中には、1896年にハバロフスクで事業を始めた竹内一次が建てた美しい建築に関する話も書かれています。筆者はいまから10年前にハバロフスクを訪ねているので、旅行に関する情報は少し古いですが、この地の歴史を知るためには役立つ本です。
『切手紀行シリーズ4 ハバロフスク』
内藤陽介著(2800円+税)2011年11月刊
最後の1冊は、ロシアで刊行された本の日本語限定版で、『ハバロフスク地方 最新版ガイドブック』(PressPass社)というオールカラー印刷の美しい案内書です。PressPass社が2012年以降刊行しているエリア別ガイドシリーズの1冊で、沿海地方やサハリン、カムチャツカ、ヤクーツクなどの巻もあります。
この本は、ハバロフスクの地理や歴史、文化など、幅広い知識を網羅しています。先住民族やその伝統料理、気候や動植物の生態などに加え、祝日やイベント、エンターテインメント、グルメなど、旅行に役立つ情報も満載です。
ハバロフスクの外にあるホエールウォッチングのエコスポットやロシアの飛行機工場、先住民族の遺跡と民俗村の案内など、この本でしか知ることのできない貴重な情報がたくさんあります。残念ながら、現在この本は現地でなければ入手できませんが、ロシア語版や英語版もあり、これらはロシアの書店やオンライン書店で購入できます。
『ハバロフスク地方 最新版ガイドブック』
ハバロフスク地方文化省(650ルーブル)2018年8月刊
ハバロフスクがどんなところか知りたい方は、ぜひこれらの本をお買い求めいただくことをお勧めします。
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