ロシアのおばあちゃんと過ごすダーチャの夏休みと滋味あふれる美食
ハバロフスクでは夏休みになると、誰もが郊外にあるダーチャを訪ね、過ごします。
姉妹サイトのウラジオストクチャンネルでは、何度かダーチャの話をレポートしましたが、今回はハバロフスクの素敵なダーチャの話をお届けします。
レポートしてくれたのは、現地の旅行会社ダリゲオツアーの代表のタチアナさんです。彼女は次のように話します。
「ロシアでは7月23日は『ダーチャの日』と呼ばれています。私はその日、ハバロフスク郊外のダーチャに暮らすご夫婦を訪ねました。ウラジミールさんとリュドミーラさんは、冬の間は市内のアパートに住んでいますが、夏になると多くの時間をダーチャで過ごします。おふたりの歳は80歳だそうですが、このようなライフスタイルはロシアではかなり一般的です。
ご夫婦は、新鮮な空気とともに、近所の川で釣りをしたり、庭園で野菜や果物、ベリーなどを育て、週末にやって来る子供や孫たちのためにおいしい料理を用意します」
ダーチャには自家製バーニャもあります。バーニャとはロシアの蒸し風呂のことで、日本で言うならスチーム・サウナに近いものです。
タチアナさんはこのご夫婦が夏の間過ごすダーチャを訪ねるツアーを企画しています。市内からはアムール川鉄橋を越えた場所にあり、車で30~40分くらいです。
ツアー客はこのダーチャでのんびり1日を過ごすことができます。ご夫婦に案内してもらい、目の前の畑で収穫した新鮮な野菜をつかった料理をいただくことになります。以下は、ごく一般的なダーチャの食事のメニューだそうです。
これはブリヌィです。庭で採れたベリーを使った自家製ジャムをつけていただきます。
これはボルシチです。ビーツは庭で採ったものです。
フレッシュな野菜サラダ。トマトやレタスやキュウリ、そしてロシア風にジャガイモも入っています。
ボイルドポテト。ふかふかでおいしそう。
ロールキャベツです。ロシアではとてもポピュラーな料理です。
パプリカの肉詰め焼きです。こうしてみると、ロシア料理は滋味あふれる美食であるだけでなく、日本人に親しみのあるものばかりですね。
こちらはロシアのハーブティーです。ロシア人は紅茶を好んで飲みますが、さまざまなハーブやベリーをお茶にします。
最後にタチアナさんが撮ったこのダーチャの動画を紹介します。
この動画の中でリュドミーラさんは自分のダーチャの歴史について話してくれました。
「私たちが過ごしているのは、300棟以上が集まる集団ダーチャで「Победа(勝利)」と呼ばれています。1986年に当時の政府が軍人家族のために設営したものです。ここには5つの通りがあり、小さな村のようです。村内には事務所があり、道路工事やごみ処理、電気や水道の設備を管理しています。
おかげでこの村の生活はとても便利です。近くの川からポンプで水を汲み取り、パイプラインによって各家の庭に給水されます。日差しが強い夏には、1日2回は庭に水撒きをやらなければなりませんが、水はたっぷりあります。
飲用水は井戸の地下水を利用しています。この水はとてもおいしいです。
これらのインフラを利用して、1年で1万ルーブルを地代や諸費用として支払いますが、年金生活者はそれも免除されています。各ダーチャは子どもたちの世代に相続されることになっています。
私たちは隣人と仲良く語らい、ときに一緒に食事をしたりして過ごしています。日本の方が訪問してくださることを心より歓迎しています」
この2年間というもの、ロシアでもコロナ禍による社会の影響は大きかったのですが、政府は外出自粛期間中でもダーチャに行くことは禁止しませんでした。それだけロシア人の人生にダーチャは重要なものだからです。日本人からすると、このような場所があることはとてもうらやましいですね。
ハバロフスク旅行を計画される人はぜひこのダーチャツアーに参加してください。
外出自粛でも別荘行きはOK 見直されるロシアの「ダーチャ」と家族の価値:朝日新聞GLOBE+ (asahi.com)
リュドミーラさんのダーチャ訪問ツアーについては、ダリゲオツアーの下記ページやInstagramをご覧ください。
・ダーチャ体験(Instagram)
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