市場に行くと、その土地の人たちの胃袋の中身がわかります

中央市場
お土産

海外旅行に行って、レストランでその土地の名物料理を味わうことほど楽しいことはありません。

さらに面白いのは、その料理で使われた食材を探しに市場に行くことではないでしょうか。

ハバロフスクでぜひ訪ねてほしいのが、中央市場です。そこには、シベリアの自然が育んだ食材があふれています。ロシアの生活文化に触れられる格好のスポットです。

中央市場はレフ・トルストイ通りとアムールスキー並木通りが交差する場所にあり、路面電車で行くことができます。構内はとても広く、売り場が分かれています。

中央市場の地図

これは食材売り場の全景です。ひとつずつ見ていきましょう。

中央市場の全景

これは魚売り場です。ハバロフスクはアムール川に面した町ですが、ハバロフスク地方はオホーツク海に面していて、海産物は豊富にとれます。

中央市場の魚売り場

ケースの中には、サーモンの燻製(かなり塩辛い。750ルーブル/1kg)やイクラ、キュウリウオ(ロシアではビールのつまみです)の干物などが見えます。

サーモンの燻製

これは肉売り場。日本と違い、その場で大きな肉の切り身を必要なだけ買うことができます。

肉売り場

野菜売り場は屋外にあります。

野菜売り場

フルーツ売場もそうです。これらはお隣の国、中国から輸入したものが多いです。

フルーツ売り場

では、もっとロシアらしい食材を探してみましょう。これはロシア人が食事のときによく飲むモールス(コケモモジュース)やシベリア産のベリーのジュース、お茶、ハチミツなどが並んでいます。

コケモモジュース

これはティーパックで、ロシアでは本当に種類が豊富です。一般の紅茶だけでなく、フルーツやベリーを使ったフレバーティーが多いです。それとすべての商品に値札が付いています。基本的にロシア人はアジアの人たちと違って値切り交渉はお嫌いのよう。明朗会計でボラれることはないので、安心です。

ティーパック

シベリアはハチミツの宝庫で、季節によって微妙に開花時期の異なる花の種類ごとにパック詰めされて販売しています。菩提樹やタイガの森に咲く花、ソバの花と書かれています。それぞれ香りや味が違います。

ハチミツ

中央アジア産のドライフルーツです。たいてい中央アジアから来た移民が売っています。

ドライフルーツ

同じく中央アジア産のナッツ類です。カシューナッツやピスタッチオ、アーモンドなど、種類が豊富です。

ナッツ

これはシベリア産のワラビで、極東ロシアならではの食材です。肉と一緒に炒めて食べたりします。おいしいですよ。

シベリア産ワラビ

そして、これは見た目のとおり、松ぼっくりです。ロシアでは、この固い皮の中にある実を食べます。とても栄養価が高いそうです。

松ぼっくり

真ん中の袋詰めされているのが松の実です。

松の実

韓国の総菜は「パンジャン」と呼ばれていて、極東ロシアの人たちの食生活に溶け込んでいます。

パンジャン

市場の周辺には、食材以外の売り場もあり、2016年11月にオープンしたショッピングセンターが隣接しています。ロシアブランドの衣類や生活用品などが買えたり、フードコートで食事もできます。

市場に行くと、その土地の人たちの胃袋の中身がわかるというのは本当ですね。

(撮影/佐藤憲一)

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