サハリンの州都ユジノサハリンスクで見つけた居心地のいいカフェ3軒

サハリンの居心地のいいカフェ3軒
お立ち寄りスポット

サハリンの州都(県庁所在地)であるユジノサハリンスクには、前回お伝えした魅力的なジョージア料理店もそうですが、居心地のいいカフェがあります。そこでは、サハリンの街角で普通に見かける一般の人たちとはちょっと違う、おしゃれな若者たちと出会えます。

サハリンにはウラジオストクやハバロフスクと同様、スターバックスのようなグローバルチェーンのコーヒーショップはありません。でも、そのぶんロシアンテイストで手づくり感たっぷりのカフェがいくつもあります。

こういうキリル文字で黒板に書かれたメニューが新鮮です。ロシア人が好むデザインはクールだけれど、気取ったところがなく、独特のポップな感覚があります。

キリル文字で黒板に書かれたメニューが新鮮です

この種の店は、地元の若者に支持されているので、雰囲気はとても明るいです。地元の食材店であるキオスクではロシア語しか通じませんが、カフェのスタッフはたいてい簡単な英語が話せるので、旅行者も利用しやすいです。ただし、スイーツ類は全体に日本より濃厚で甘めかもしれません。

いくつか訪ねたカフェのうち、ユジノサハリンスク駅からまっすぐ延びるコミュニスト大通り(ул.Коммунистический пр)に面した古いビルの中にある「クーリビン(Кулибин)」は和めるスポットでした。

外観は平凡な雑居ビルですが、扉を開けて店に入ると、雰囲気は一変。クールポップな内装はとてもおしゃれです。

クールポップな内装はとてもおしゃれです

フロアは2つ。奥には落ち着いた感じのラウンジがあります。店内には、カップルや若者のグループなどの姿が多く見られますが、よく見ると、コリア系や中央アジア系と思われる非ロシア系の人たちも多かったです。店のスタッフもそう。

フロアは2つ。奥には落ち着いた感じのラウンジがあります

サハリンでは、非ロシア系の人たちものびのびと暮らしていることがわかります。

コーヒーの種類もスタバ並みに各種揃えていて、ケーキやクッキーなどのスイーツも豊富です。テイクアウトもできます。店内のメニュー表示はロシア語ですが、英語メニューもあるので安心です。シナモンパイとコーヒーを頼んで、奥のスペースでひと休み。コーヒーの種類もいろいろ選べます。

シナモンパイとコーヒーを頼んで、奥のスペースでひと休み

カウンターの脇のイラスト入り料金表をみると、メキシコ料理の各種ケサディーヤ280~380ルーブル(約480 ~650円)やアイスコーヒー190ルーブル(約320円)、アイスラテ200ルーブル(約340円)などが書かれています。

メキシコ料理の各種ケサディーヤ約480 ~650円やアイスコーヒー約320円

この日のスタッフは同じ赤と紺のチェック柄のシャツを着ていました。

スタッフは同じ赤と紺のチェック柄のシャツを着ていました

店にいた地元のバンド仲間の3人組です。ギターを抱えてなにやら相談中でした。

店にいた地元のバンド仲間の3人組

店の外に手書きのロシア語の看板がちょこっと置かれているので、駅を背にして通りの左側の歩道を歩いていけば、見つけられます。駅から徒歩5分くらいです。

店の外に手書きのロシア語の看板がちょこっと置かれている
駅から徒歩5分くらいです

もう一軒は、アットホームな隠れ家カフェで、閑静な住宅街の中にある「イーエルカフェ(Elcafe)」です。このカフェはちょっと見つけづらいのですが、ユジノサハリンスクの人たちなら誰でも知っているそうです。

店内は小さなカウンターがあって、目の前でドリップしてくれた、いれたてのコーヒーが味わえます。テイクアウトで利用する地元客も多そうです。

目の前でドリップした淹れたてのコーヒーが味わえます

本当にこぢんまりとした店で、テーブルは3つしかありません。

「イーエルカフェ(Elcafe)」は本当にこぢんまりとした店

ブレンドコーヒー150ルーブル(約260円)、カフェラテ200ルーブル(約340円)、濃厚なイチゴのシャーベットは100ルーブル(約170円)とリーズナブルです。そうそう、ロシアではブレンドコーヒーのことを「アメリカーノ(Американо)」と呼んでいます。

ロシアではブレンドコーヒーのことを「アメリカーノ」と呼んでいます

実をいうと、このカフェは集合住宅の一室を改装して使っています。だから、ちょっとわかりにくいのですが、通りに面した住宅の入り口に看板が出ています。

「イーエルカフェ(Elcafe)」は集合住宅の一室を改装して使っています

レーニン通り(улЛенина)に面した地元の若者ご用達といった感じのカジュアルなカフェが「ジョールナ(Зёрна)」です。カウンターの前に並ぶ横長のテーブルとソファ掛けのテーブルだけの店ですが、散策の合間にひと休みするのにもってこいです。

レーニン通りに面した地元の若者ご用達といった感じのカジュアルなカフェ「ジョールナ(Зёрна)」

夜はカクテルなどアルコールも出します。ロシア版人生ゲームなど、ボードゲームが置かれていました。

ロシア版人生ゲームなど、ボードゲームが置かれている

ブレンドコーヒー150ルーブル(約260円)。その場ですぐにドリップしてくれます。

ブレンドコーヒー150ルーブル(約260円)。その場ですぐにドリップしてくれます

地元で人気のロシアの大衆食堂スタローヴァヤの「マルーシャ(маруса)」の隣にあるこんな店です。

地元で人気のロシアの大衆食堂スタローヴァヤのマルーシャの隣にある

サハリンといわれてもなかなかイメージがわかないかもしれませんが、ひとことでいうと「日本にいちばん近いロシアの田舎町」という感じではないでしょうか。だからこそ、アジア旅行好きにはサハリンはおすすめです。高層ビルで埋め尽くされてしまった今日の都会化したアジアになる前の、のどかで懐かしい旅を体験できるからです。にもかかわらず、そこはロシアであり、カフェ文化やコーカサス料理のレストランが普通にあるのです。

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