ロシアからお隣の国、中国を川越しに眺める国境の村へ

お立ち寄りスポット

ハバロフスクは大河アムールのほとりにあるロシアの町です。では、川の向こうはどこでしょう?

それは中国です。

とはいえ、アムール川には大きな中州があり、ハバロフスク市内から対岸にある国境線まで約25km離れているため、直接中国を眺めることはできません。

市内から車で南に向かって約40km

でも、もし中国を川越しに眺めてみたいなら、方法があります。ハバロフスク郊外にあるカザケヴィチェボ村を訪ねるといいでしょう。そこは、アムール川の支流のウスリー川に面した小さな国境の村です。

検問

市内から車で南に向かって約40km、1時間ほど走ると、検問が現れました。実をいうと、外国人のカザケヴィチェボ村への訪問には事前に申請した許可証が必要なのです。もっとも、それさえあれば、すぐに車は村に入れます。検問を抜け、しばらく走ると、川が見えてきました。

それがウスリー川です。

川辺に降りていくと、対岸に中国最東端の町、撫遠が目の前に見えます。

広場のような場所に、漢字の「東」をデザイン化した塔が建っています。中国人観光客を乗せた遊覧船も見え、ロシア側のすぐそばを航行していきます。

ウスリー川

撫遠は「中国最東の町」として観光地化が進み、アムール川(中国語名:黒龍江)に生息する水生生物を展示する撫遠黒龍江魚展館(水族館)があります。市内から東へ50km離れたウスリー川沿いに東極公園が建設されており、カザケヴィチェボ村から望めるのはその公園です。

漢字の「東」をデザイン化した塔が見える

展望台からすぐ近くにあるカザケヴィチェボ村の博物館を訪ねると、館長のナタリヤさんが村の歴史を解説してくれました。アムール流域にコサックたちが入植したのは17世紀半ばで、カザケヴィチェボ村の建設は1857年に始まりました。村の周囲は湿地帯で農地を拓くのに苦労したそうです。

博物館の館長ナタリヤさん

これらの写真は入植当時のロシア人の建てた木造家屋や家族の写真です。20世紀初頭には村には2500人の住人がいたそうです。館内には当時の暮らしを物語る生活道具やロシア正教のイコン、衣装などが展示されていました。

入植当時のロシア人の建てた木造家屋や家族の写真

現在、この村の人たちはのどかな自然に囲まれた静かな暮らしを送っています。ナタリヤさんの案内で、地元の養蜂家のご夫婦の家で食事をすることになりました。

地元の養蜂家のご夫婦

ご夫婦のお孫さんも近所に住んでいます。

ご夫婦のお孫さん

陽気なご主人は目の前でとれた大きなコイを調理してくれました。もちろん、アムール川でとれたコイです。

腹をさばいて、中にお米や野菜を詰め込みます。ボルシチやトマトのサラダ、ブリヌィ、そしてウォッカで乾杯となりました。

アムール川でとれたコイ

帰り際、とれたての蜂の巣蜜を安く譲ってもらいました。大自然の恵みを濃縮した最高のみやげになりました。

とれたての蜂の巣蜜

カザケヴィチェボ村訪問は、約2ヵ月前にハバロフスクの旅行会社を通じて許可証を申請する必要があります。車1台と運転手、ガイドと一緒の丸1日ツアーとなります。

許可証の申請手続きやツアーの詳細、問い合わせは、ポータルセゾノフ社(ハバロフスク)で受け付けています。

Портал сезонов (旅行会社ポータル セゾノフ )
住所ул. Ленинградская, д. 58  
URL http://www.dvtravel.ru/jp  

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