快適で楽しい! シベリア横断鉄道の夜行寝台を紹介します
極東ロシアの旅で、シベリア横断鉄道に乗る体験ほど思い出深いものはありません。なぜなら、日本ではもう夜行寝台に乗ることがほとんどないからですし、ロシアの寝台列車のコンパートメントは、近年新しくリニューアルされていて、シンプルながら、至れり尽くせりの設備が整っているからです。
ハバロフスクの旅行会社ポータル セゾノフのアナスタシア・セパテシコさんは、本ニュースサイトの読者のために、ロシア鉄道から特別な許可をもらってシベリア横断鉄道の寝台車両を撮影してくれました。以下、そのレポートです。
今回、撮影させてもらったのは、ハバロフスク発コムソモリスク・ナ・アムーレ行き寝台列車。車両はウラジオストク行きのオケアン号やロシア号とほぼ同じものです。
車両には5つのクラスがあって「リュクス(特等寝台)」「エスバー(1等寝台)」「クペ(2等寝台)」「プラツカールトヌイ(3等寝台)」と「座席車」に分かれています。今回はいちばん多く利用されている「エスバー(1等寝台)」と「クペ(2等寝台)」を紹介しましょう。
では、車両に乗り込みましょう。入口すぐのところに、お手洗いや車掌さんの個室、湯沸かし器があります。
お手洗いに関する大切なポイントは、日本のようにトイレットペーパーを便器の中に流してはいけないことです。もし流すと、トイレが利用できなくなることがあります。
車掌さんの部屋のドアに必ず本人の写真と名前が書いてあります。またいろんな飲み物やスナック、鉄道関係グッズも買えます。ドアの右側にメニューが貼ってあります。
たとえば、紅茶やインスタントコーヒーなど、種類によって30~45ルーブル、レギュラーコーヒー53ルーブル、ミネラルウォーターは500㏄で56ルーブル。軽食は、チョコパイ42ルーブル、カップラーメン79ルーブルです。
そばに大きいポットのような感じでお湯沸かし器が立っています。これは、列車の動力でお湯を沸かすので、出発してすぐに行ったら、まだ温かくないかもしれません。車掌さんに言えば、無料でコップやスプーンなどがもらえますので、自分でティーバッグやカップラーメンを持っていたら、無料で召し上がれます。
では、エスバー(1等寝台)のコンパートメントを紹介しましょう。
エスバー(1等寝台)は2人利用の個室です。つまり、ひとりで乗る場合、知らない人と一緒の部屋になります。友達と一緒にふたりで利用すればベストですが、ひとりで乗る場合、2席を少し割安の価格で購入することもできます(詳しくは弊社に問い合わせください)。
座席の上にあるボックスは手で簡単に開けられます。中にタオルや車両内で履くスリッパなどが入っています。
座席の下は荷物置き用のスペースです。スーツケースなどが入れられます。
次に、クペ(2等寝台)の様子を見てみましょう。
こちらは4人部屋なので、2段ベッドになります。ひとりで旅行をすると、ほかの3人のパッセンジャーと一緒に乗ることになります。友達になりましょう!
座席の下の荷物置き用のスペースは、エスバー(1等寝台)と少し違うかもしれません。
下のベッドと上のベッドでは料金が違います。下の席のほうがやや高いです。そして荷物用スペース利用のプライオリティは、下の席を買った人が持っています。
上のベッドはこんな感じです。左に小さな階段があります。階段で上がるのは少し面倒くさいかもしれませんが、ベッドの上ではのんびりできます。
夏は冷房、冬は暖房が効いています。私がここを訪れた日の外気はマイナス20度でしたが、列車の中は26度でした。
いかがでしたでしょうか。シベリア横断鉄道の旅をみなさんにぜひお勧めします。
(アナスタシア・セパテシコ/ポータル セゾノフ代表)
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