ロシアの食器「インペリアル・ポーセリン」はおみやげにおすすめです

インペリアル・ポーセリンの食器
お土産

ハバロフスクの旅行会社ポータル セゾノフのアナスタシア・セパテシコさんのレポートです。

みなさんは、海外旅行先でどんなおみやげを買いたいですか。最近、私は海外の食器が気になっています。この前日本に行ったとき、家で使うフォークとスプーン、そして日本製の包丁を買ってきました。友だちに日本のセラミック製の茶碗やカップなどをあげると、みんな喜んでくれます。

最近、ハバロフスクにロシアの食器を扱う専門店がオープンしました。
エコドム」という近郊農家の野菜や自然食品、家具やインテリア雑貨などを扱うショッピングセンターの中にできた「ファルフォーロボエ・チュード(Фарфоровое чудо)」というお店です。店名には「磁器の奇跡」という意味があります。

ファルフォーロボエ・チュード

この店には、ロシアでいちばん有名で歴史のある食器メーカーのインペリアル・ポーセリン(Императорский Фарфоровый Завод)が揃っています。同ブランドは、サンクトペテルブルクに1744年に設立され、最初はタバコ入れやコップなどの小物だけを作っていましたが、その後技術が進み、1756年にはロシア皇帝の宴会の食器を初めて作りました。現在、エルミタージュ美術館と一緒にロシア磁器博物館を運営しています。

ロシアの花やバレエのようなモチーフの陶器

デザインの特徴は、デリケートで新鮮な感覚があることでしょうか。あでやかなブルーやゴールドを多用し、とてもエレガントだと思います。ロシアの花やバレエのようなモチーフも多く使われています。

幾何学的なデザインの食器

このような幾何学的なデザインの食器もあります。とてもモダンなデザインです。手前のカップで2850ルーブルほどですから、日本で買うよりずいぶんお得です。

野鳥の絵皿

ロシアの美しい絵本の世界のような野鳥や植物を描いたお皿もあります。どこか東洋的な印象もあります。このような絵皿をリビングに飾ってみてはいかがでしょうか。

そして、このような動物の置物もあります。

動物の置物

これは極東ロシアを代表するアムールトラです。

極東ロシアを代表するアムールトラの陶器

他のメーカーの食器もあります。これは「セミカラコルスカヤ・セラミックス」といって、ロシア南部のロストフ地方の陶器メーカーの食器です。19世紀後半に設立され、メインとなる図柄のモチーフとして南ロシアの風景や自然、コサックなどの民俗文化が描かれています。陶器の製造過程には11段階あって、絵付けはすべて手作りです。

ティーカップ

ティーカップの形もユニークで面白いです。

サモワール

ロシアのサモワールも買うことができますよ!

『静かなドン』というロシアの小説をご存じでしょうか。この小説の舞台は南ロシアにあるドンという河です。第一次世界大戦やロシア革命のときのコサックの村についての話です。この小説に出ている主人公は「アクシーニヤ」という女性と「グリゴーリー」という男性で、この陶器に図柄として使われています。これはなんとまな板です!

『静かなドン』のアクシーニヤとグリゴーリーの図柄のまな板

最後に紹介したいのは、ロシア鉄道オリジナルのカップホルダーです。シベリア横断鉄道に乗ったとき、特にオケアン号だったら、出発の後すぐに車掌さんが「紅茶、コーヒーはいかがでしょうか」と声をかけてきます。注文すると、ロシア鉄道で使われているカップホルダーにガラスのコップを入れ、その中に紅茶が入っています。

このホルダー、実は鉄道の車内販売でも買えますが、この店に売っているもののほうが綺麗だと思います。ぜひご覧になってみてください!

ロシア鉄道オリジナルのカップホルダー

ファルフォーロボエ・チュードの場所ですが、エコドムの中央口から入ってすぐ右に曲がってまっすぐ行くと、左側の角にあります。エコドムは、路線バス1番でГорбольница №1下車、徒歩3分ほどです。

(アナスタシア・セパテシコ/ポータル セゾノフ代表)

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